本の山。

読んだ本についてレビューします。その本のアマゾンのレビューを読んで、文句をつけたりして、自己満足に浸ります。

 
麿の酩酊事件簿〈花に舞〉 麿の酩酊事件簿〈花に舞〉
高田 崇史 (2006/07/12)
講談社
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春まだ浅い古都、鎌倉。


というわけで、院試が終わり、一番初めに読んだ軽い本がこの本だ。
今まで読んでいた本との落差のせいかとても軽く、その軽さが心地よかった。

この本は『麿の酩酊事件簿』というマンガのノベライズ作品らしい。
高田さんらしいマニアックすぎる謎たちが出てこないのはそのせいかな?とか思ったりもする。
ディテールへのこだわりはいつも通りとても強く感じるけれど。

お話は常に、嫁を探す金持ちの主人公が、女性と出会うところから始まる。
その後の流れも決まっていて、
がんばって仲良くなり、食事に行く→お酒を飲む→主人公の別人格みたいなのが出てきて、その女性に関する問題を解決→感謝しながら女性が去っていく
という感じ。
もの凄い安易な流れだ。

文章は高田さんが書いたものだから、とても上手い。
僕はこの人の文章はとても好きで、この本でもそれは変わらない。

また、表表紙がとてもきれいだと思う。
僕にとってはこれは凄く重要なことだ。
実際は、背表紙や裏表紙などと合わせるとどれほどきれいかはわからないが、表だけはけっこう気に入ったのである。

引っかかるとしたら、やっぱりその安易な設定だろうか。
短編だからしょうがない・・・?
だけど、次が読みたいというような欲求はあまり起こらない。
力が入りきらなかった。
そういう本に仕上げた、という言い方もできるのかもしれないけれど。


そんなこんなで僕の評価は、★★★★☆(星4つ)


アマゾンでの評価は、新書版の方に一つあっただけであったので、あまり参考にならないが、そこそこ面白かったそうです。
良かった、良かった。



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いやな予感がした。こうした夜に限って、疫病神はこの店に降臨する。

親不孝通りディテクティブ 親不孝通りディテクティブ
北森 鴻 (2006/08/12)
講談社
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僕がはずしたくない作家の一人。北森鴻さんの本。

博多の屋台のおやじ(テッキ)が主人公のちょっと変わった設定だが、北森さんのお話らしく、魅力的でしっかり落ちる話、おいしそうな料理、愛嬌のある登場人物、そしてちょっとした切なさにあふれている。

とても面白いお話だった。

この屋台ではカクテルとおでんとラーメンが出される。
料理の細部に凝ったお話は北森さんならではだが、その屋台が時々暇になる。
そんな日、疫病神や歌姫や不良刑事が現れる。

疫病神とはもう一人の主人公のキュータだ。
彼の博多弁と時々腹が立ってしまうくらいの大味な性格もこの本の魅力の一つだ。
彼がとんでもない推理をする横でテッキが冷静にお話を解決に運ぶ。

常にキレイな解決ではない。
解決の方法も主人公の二人の生きている世界が少し『あっちの世界』に寄っているので、好もしくないときもあったかもしれない。
最後のオチも、少しは後味の悪さを残すかもしれない。
だが、それがこの本に深みを与えているように思う。

本当に面白かった。

僕の評価は★★★★★(星5つ)
満足っす。


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