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ソフトタッチ・オペレーション

2006年11月19日 21:49

ソフトタッチ・オペレーション ソフトタッチ・オペレーション
西澤 保彦 (2006/11/08)
講談社


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ひょっとしたら彼らの死の原因をつくったのはぼく自身だったんじゃないか、と。僕が料理を振る舞ってやった相手は必ず不慮の死を遂げるという、超自然的な法則が、知らないうちに確立しているのではないか、と。


そんなわけで、西澤さんの本だ。
大好きな作家さんである。

西澤さんの本は基本的に胡散臭い設定に支配されている。
って、一部のシリーズとか単品とかの話だけど。
超能力だとか、超自然な現象とか、他にも何と名づけていいのかすら分からない法則が跋扈する。
だが、その設定は厳格に守られるため、読みたくなくなるような異常さはない。
しかも、文章力、構成力がハンパないので、他の適当な本なんかよりは圧倒的に面白い。

と、誉めちぎったところで今回の本である。
これは、5つの短編を集めた本である。
超能力犯罪を追いかける、という短編たちだ。
胡散臭いねぇ…(笑)

でも、これも面白かった。

相手に気づかれず家を追い出す方法、について考えはじめる一つ目の話。サイコキネシスが絡んでくる。
死んだはずの人が見える、二つ目の話。
迷い込んだ家で、そこの家主が語る、「食事を振る舞うと振る舞った相手が死んでしまう話」
テレポーテーションと雪の上の足跡と密室が絡んだ4つ目の話。
気がついたら、核シェルターみたいなところに閉じ込められていた、5つ目の話。

並べてみると、胡散臭いとしか言いようがない。
だけどね、それは食わず嫌いの発言で…

「ああ、なるほど」というオチがついていることだけは確かだと思う。
今回の奴はほんのちょっと弱かった気もするけども…

というわけで、僕の評価は★★★★☆(星4つ)
面白かった。

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ローマ人の物語

2006年11月08日 04:24

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上)    新潮文庫 ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
塩野 七生 (2002/05)
新潮社


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ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下)    新潮文庫 ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) 新潮文庫
塩野 七生 (2002/05)
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知力では、ギリシア人に劣り、
体力では、ケルト(ガリア)やゲルマンの人々に劣り、
技術力では、エトルリア人に劣り、
経済力では、カルタゴ人に劣る


「なぜ、ローマ人だけが」


それでは今から、私は書きはじめ、あなたは読みはじめる。お互いに、古代のローマ人はどういう人たちであったか、という想いを共有しながら。



まず、簡単に言うと、こんな面白い本ってなかなかない、ということである。
土木を大学で勉強している僕は、これのハード版の第十巻にあたる『すべての道はローマに通ず』を授業の推薦図書として読んだ。
これからも分かる通り、専門書として読むこともできる内容の濃さ。
しかも、本当にびっくりしたが、これが飽きない。
大学の先生もこれくらい面白い授業をしてみろ、って言いたいくらい面白い。

とりあえず、何冊にも渡るローマ人の物語の一区切り目『ローマは一日にして成らず』の文庫版の話をしよう。
今回2回目を読み、レビューを書くに至った。
何度読んでも飽きないことおびただしい。

たぶん、このローマ人の物語を通じて問われることになるであろう「なぜ、ローマ人だけこんなに長い期間繁栄を続けられたのか?」という疑問に対する足場作りが『ローマは一日にして成らず』ではなされる。
「たぶん」と言ったのは、まだ全部読んでいないからで、途中で完璧な路線変更が成されるかもしれないからだ。
それはそれで、楽しみだ。

ローマ人のルーツを語る神話からはじめ、イタリア半島統一までを語る。
ローマは元々本当に小さな一部族だった。
それが、ゆっくりゆっくりと、その力をつけていく。
時には蛮族の侵入を許し、その存続の危機に陥りながらも、それでも失敗を一つずつ乗り切り、成功を最大限に利用して、ローマが大きくなっていく。

その過程が本当に面白い。
ワクワクする。
内容もてんこ盛り。
もう、どこについて書いていいか分からない。

ローマ人の性向を書くべきなのだろうが、たぶん僕が書くと若干の嘘が混じるだろう。
諦める。

とりあえず、一押し。
しかも、まだまだ何冊も続くというのが本当に嬉しい。
評価は★★★★★(星5つ)


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