知力では、ギリシア人に劣り、
体力では、ケルト(ガリア)やゲルマンの人々に劣り、
技術力では、エトルリア人に劣り、
経済力では、カルタゴ人に劣る
「なぜ、ローマ人だけが」
それでは今から、私は書きはじめ、あなたは読みはじめる。お互いに、古代のローマ人はどういう人たちであったか、という想いを共有しながら。まず、簡単に言うと、こんな面白い本ってなかなかない、ということである。
土木を大学で勉強している僕は、これのハード版の第十巻にあたる『すべての道はローマに通ず』を授業の推薦図書として読んだ。
これからも分かる通り、専門書として読むこともできる内容の濃さ。
しかも、本当にびっくりしたが、これが飽きない。
大学の先生もこれくらい面白い授業をしてみろ、って言いたいくらい面白い。
とりあえず、何冊にも渡るローマ人の物語の一区切り目『ローマは一日にして成らず』の文庫版の話をしよう。
今回2回目を読み、レビューを書くに至った。
何度読んでも飽きないことおびただしい。
たぶん、このローマ人の物語を通じて問われることになるであろう「なぜ、ローマ人だけこんなに長い期間繁栄を続けられたのか?」という疑問に対する足場作りが『ローマは一日にして成らず』ではなされる。
「たぶん」と言ったのは、まだ全部読んでいないからで、途中で完璧な路線変更が成されるかもしれないからだ。
それはそれで、楽しみだ。
ローマ人のルーツを語る神話からはじめ、イタリア半島統一までを語る。
ローマは元々本当に小さな一部族だった。
それが、ゆっくりゆっくりと、その力をつけていく。
時には蛮族の侵入を許し、その存続の危機に陥りながらも、それでも失敗を一つずつ乗り切り、成功を最大限に利用して、ローマが大きくなっていく。
その過程が本当に面白い。
ワクワクする。
内容もてんこ盛り。
もう、どこについて書いていいか分からない。
ローマ人の性向を書くべきなのだろうが、たぶん僕が書くと若干の嘘が混じるだろう。
諦める。
とりあえず、一押し。
しかも、まだまだ何冊も続くというのが本当に嬉しい。
評価は★★★★★(星5つ)