本の山。

読んだ本についてレビューします。その本のアマゾンのレビューを読んで、文句をつけたりして、自己満足に浸ります。

 
バイバイ、エンジェル バイバイ、エンジェル
笠井 潔 (1995/05)
東京創元社
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この世界では天使だからこそ地獄に堕ちることになる。


表紙の画像がない…(泣)

少し前に書いたこの本の中でレビューされていた本。
面白そうだな、と長いこと思っていた。
そして、とうとう購入。
そんな自分を焦らすような真似をした理由は特にない。
他に読む本があったんだろうね。

この本は、日本人が書いた本だけど、まるで海外の翻訳本みたい。
大体、出てくる人物が探偵一人を除いてみんな外人。
名前が覚えにくいんだ、これが。
さらに、人物関係もゴチャゴチャしている。
だけど、面白さも海外からわざわざ翻訳されて入ってくるミステリーくらい価値があるんじゃないかな。
けっこう、のめり込めた。

お話はナディアという女性の一人称で進む。
探偵は矢吹駆。
その二人がある事件で推理合戦をすることになる。
何てベタな展開。

あるお金持ちの家の性格が悪い女主人が殺された、という事件。
女主人は殺された後に首を切られ、その首は事件現場から発見されなかった。
さらに、死体の周りにはたくさんの不可解な点が…
何てベタな事件(ミステリーの中では、という意味)

事件はその後もさらなる展開を見せ、次々に登場人物が死んでいく。
あまりにも死にすぎるから、結末の前には生き残っている人が少なくて、犯人だけなら簡単に当てられる、なんてことも(笑)

ベタな展開で、ある種見飽きたような謎の構成であるが、それでも面白かった。
お話の作りこみの度合いも凄かったが、やっぱり最も魅力を感じたのはその文章。
僕はきれいな文章が好きだ。
装飾的でパッと見た感じではゴテゴテして見える文章であるが、物語の雰囲気に合わせるように限界まで気をつかわれていると思う。
内容と文体の両方が、作者の中に初めからそろっていたんだろう。
良いお話でした。

僕の評価は★★★★☆(星4つ)
けっこうな満足です。


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質問力―話し上手はここがちがう 質問力―話し上手はここがちがう
斎藤 孝 (2003/03)
筑摩書房


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沿うことを前提とした上で、角度を付けて少しずらしていくのが私が経験的に得たコミュニケーションのコツである。


『○○力』というタイトルの本が多い気がしてきた。
少しこういう本にしぼって本を読もうかな?と思って、はじめに選んだ本。

とにかくダラダラした本だ。
ページを進むごとに何かが得られていく、という本では決してないし、散りばめられているお話も面白いものではない。
たぶん内容のないものを一冊に引き延ばしたせいだろう。
時々、太字にされた部分があるが、なぜに太くされたのかは不明なところも多い。
日本語も「こんなの本にしていいのか?」と思うほど凡庸である。

質問を技化(わざか)しようという本らしい。
質問の種類を座標を使って分類しているのが、それに対応しているのだろう。
その座標上のこの部分に相当する質問をするようにしなければならない、というのが何回か繰り返される。
たとえば、座標上で具体的な質問を表すゾーンと、本質的な質問を表すゾーンが重なった、具体的で本質的な質問のゾーンに分類される質問をしよう、みたいな。
そしてその後、それができている(と作者が主張している)質問の例が挙げられる。

これだけ聞いてその人の中で技化できるなら、こんな本いらない。
これだけ聞いて技化できると思えないから、こんな本いらない。
どっちにしろいらない。
そんなことを思いました。

あなたの本があまりにも具体的でないことについて、あなたはどのように思っていますか?
という齋藤さんに対する質問を思いついたが、この質問は具体的で本質的だろうか?僕にはこの本を読んだ後で、それすら分からない。
ま、僕、頭悪いからね。

ただ、始めの方を読んで「いい質問ができるようにならないと」とは思った。
それは僕にとっていいことだったと思う。
他の面白い本で同じ結論を得ることができたら、嬉しかったな、と思う。

後、若干良かったな、と思うことを無理やり挙げるとしたら、この本に載せられている例であろうか。
いい質問がされた例だそうである。
「ホントにそれが良い質問か?」と思うような例が多くあるが、そのストーリー自体には時々興味を持てた。

一番面白かったのが、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』からの引用。
そこでは聖書に書かれているキリストと悪魔の対話について語られている。
悪魔がキリストにする質問に対し、キリストが
「人はパンのみにて生きるものにあらず」
「神を試みてはならない」
「ただ神にのみ仕えよ」
という答えを返す。
『カラマーゾフの兄弟』中の登場人物は、そのキリスト教の本性を示す解答を与える悪魔の質問こそが凄いという評価をしている。
曰く「あの三つの問いの出現にこそ、まさしく奇蹟が存しているからだ。」
…『カラマーゾフの兄弟』って面白そうだな、と思いました(笑)

僕の評価は★★☆☆☆(星2つ)
星1つでも良かったが迷ったので2つにしてみた。


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