でも死んではいなかった。彼は地中に埋められた石みたいに深く眠っていただけだ。村上春樹さんの本。
たまに読むことがある作家さん。
何だか感想が持ちにくい本を書くよなぁ、と思う。
この本も感想が持ちにくい。
7つの短編からなる本なのだけど、どれもこれもやっぱり村上さんの作品っぽい。
不思議な雰囲気、不思議な表現、不思議な登場人物(?)に不思議な感性。
でも、何となくいつもより分かりやすい本な気もした。
分かりやすいというか、何となく納得して読み終われる感じ。
それでも、何となくしっくりしない感じが残って、結局分かっているのか分かっていないのかは、一生不明なままなんだろう。
『緑色の獣』と『氷男』は訳の分からない登場人物(?)が登場する。いつも通り、こういったものが何を象徴しているのか全く分からない。
それに対し『沈黙』や『七番目の男』なんかは、このお話だけ読めば、昔ながらの小説なんかを思い出したりするくらいベタな気もする。
『トニー滝谷』と『めくらやなぎと、眠る女』はそれの少し新しいバージョンで、『レキシントンの幽霊』はこういった7つの作品のちょうど平均くらいの作品って感じかな、とかそんな風なことを思った。
まあ、何にしろ、最も重要なところを曖昧なままに読み終わってしまった感じ。
その感じはいつも通りだけど。
いつもはっきりしたオチのものを好んで読むから、たまにはこういうのもいいかな、とか思う。
はっきりしたオチの本の方がやっぱり好きだけども(笑)
というわけで、僕の評価は★★★☆☆(星3つ)
そこそこ楽しめました。
