スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハサミ男

2008年01月31日 23:09

棚を順に見ていきながら、しばらく考えたすえ、クレゾール石鹸液を買うことにした。
もちろん、自殺するためだ。


ハサミ男 (講談社文庫)ハサミ男 (講談社文庫)
殊能 将之

講談社 2002-08
売り上げランキング : 55235
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


一言で言うと、よくできた本でした。
不自然じゃなく、頭に残るたくさんの伏線。
しかも、それを一瞬で回収している。
上手いなぁ、と思った。

語り手は"ハサミ男"と呼ばれている殺人鬼と軽く幼い感じのある警察官。
この語り手のチョイスがまたよろしい。
追う側と追われる側っていかにもありきたりな気がするけど、このハマり方は尋常じゃない。

ハサミ男は、次のターゲットを偽物に殺されてしまう。
今日にも殺そうかという日、ターゲットが殺されているのを自ら発見する。
しかも、ハサミ男風の殺し方。
<医師>にたきつけられて、偽物を探し始めることに決めたハサミ男。
偽物探しの過程で、被害者となった女子高生の世間から隠された一面に迫ってみたり…
物語が語られる間、滑稽なほど自殺未遂を繰り返すのもポイントで、その時だけ現れる<医師>がまた良い味を出している。

警察官の語りパートは、事件を捜査しながら、お話の複雑な伏線を読者の意識にストンと落としてくれる。
最後に二つのパートが重なって、怒涛のようにやってくるオチ。
あの伏線もこの伏線も、しっかり印象に残ってる、この満足感。

評価は★★★★★(星5つ)
一つ気に入らないとしたらタイトルか。
こんなタイトルだったら、人に薦められでもしない限り買わないなぁ、ってのは僕だけ?
まあ、読んだ後は「上手いな」と思えるんだけど、取っ掛かりとしてはどうなんだろ?
[ハサミ男]の続きを読む

ランキング


スポンサーサイト

死神の精度

2008年01月18日 00:11

そういう下らないすれ違いは、人間の得意とするところじゃないか

死神の精度死神の精度
伊坂 幸太郎

文藝春秋 2005-06-28
売り上げランキング : 38115
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



伊坂さんの本。
死神を語り手としてさまざまな死を語る、短編集。
ちょっといつものと雰囲気が違ったので、ビクビクしながら買ったけど、結局大当たりだった。

語り手は死神"千葉"
バランスを取るためにある一定数の人は死ななければならないらしい。
千葉たち死神の仕事は、候補にあがった人に接触して、『可』か『不可』かを判定することだという。
死神の持ち時間は1週間。
その間に彼らは判定を行い、可の判定を出された人は死神が接触をはじめてから8日目に死ぬことになる。
そして、人の死が平等だと知っている彼らは、ほとんどの場合、接触した人に可を出すんだとか。

それぞれの短編では、死ぬ予定の人の最後の1週間について語られる。
いろんな人が死ぬ。
いろんな設定で。
多くの場合、僕らが死んで欲しくないと感じるような人の死について語られる。
そして、時には死神の判断で知らないうちに死を免れていたり。
何か、伊坂さんの書きたいものが見えた気がした。
気のせいかな?

最後の短編『死神対老女』
タイトルは何かセンスを感じられなかったけど、お得な一編だった。
どっちかが圧勝するんだけど…。

それにしても面白いお話でした。
僕の評価は★★★★☆(星4つ)

アマゾンのレビューは激しいことになっていると思われるため、今日は続きを省略。


広告




上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。