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容疑者Xの献身

2008年08月25日 17:00

あの母娘を助けるのは、石神としては当然のことだった。彼女たちがいなければ、今の自分もないのだ。身代わりになるわけではない。これは恩返しだと考えていた。彼女たちは身に何の覚えもないだろう。それでいい。人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
東野 圭吾

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これは面白かった。
この一冊で十分東野さんを好きになれる。

ある母娘が昔の父親を殺してしまう。
途方に暮れている時、隣の部屋に住む男(石神)が訪ねてきて「手伝いましょう」と言い出した。
あれよあれよと言う間に、石神が全てを処理してくれる。
警察の追及も何だか的外れなような…。
ところが、そこにこのシリーズの探偵役の湯川が絡んでくる。
石神と湯川は古い友人で…。

このシリーズは昔一冊読んだことがある。
きっかけは「容疑者Xの献身」に面白そうな宣伝がついていたことだった。
面白そうだったんだけど、その時はまだハードカバーしかなかった。
仕方なくその時文庫だった奴を適当に選んで読んでみた。
「探偵ガリレオ」これがすんごい自分に合わなかった。
一発ネタというか…。
考える問題というより、知識を問う問題。
その一発ネタのために、とりあえずついてくるお話。
そんな感じがしてつまらなかった。

もう二度とこのシリーズは読むまいぞ、と思ってたけど、天邪鬼の僕には映画の予告がまたしても面白そうに見えて。
で、今回に至る。
グッジョブ、映画の営業。
完全に満足しました。

「ああ、なるほど」と思ってしまうような良い塩梅の謎。
それに負けないお話。
ひどく単純な反応だけど、お話には感動した。
帯にあるようなチープな言葉を思わず並べたくなるような。
またちょっと東野さんの本を漁ってみようかと思うような。

評価は★★★★★(星5つ)

関連記事は長編でオチがきれいなのをピックアップ。
仮面山荘殺人事件
オーデュボンの祈り
木曜組曲
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那そば館の謎 裏京都ミステリー

2008年08月20日 07:26


刹那に、僕は意識のモードを切り替えた。
京都でも屈指の貧乏山寺、そこの寺男から、かつての《生業》の従事者へ、と。


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北森 鴻

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北森さんの短編集。
いつもの連作短編ではなく、一つ一つが独立の短編集。

今回の主役はある貧乏山寺の寺男。
かつて、泥棒稼業に従事していた彼は、とある偶然で、寺の住職に拾われる。
以来、寺男としてつつましく暮らしていたが、ことあるごとにこの寺の周りで事件が起こる。
他殺死体が寺近くの川に浮いてるのを見つけてみたり、うざいエロ作家が事件をひきつれて転がり込んできたり、ちょっとした頼みごとの後ろに暗い話が隠れていたり。
泥棒時代の手段を駆使しながら事件を解決して…

何か、それだけの話だったかも。
いい話テイストだけど救われない雰囲気の間に明るいお話も挟まっていて、その所々においしそうな料理がちりばめらている辺り、確かに北森テイストなんだけども、全然物足りなかった。
設定それなり、お話うざめ、上手さほぼゼロ、というところかな。
すんごいパンチの弱い作品だったな、と思う次第。

僕の評価は★★☆☆☆(星2つ)

関連記事は連作短編のよりお気に入りたち
チルドレン
親不孝通りディテクティブ
死神の精度
屋上物語
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エロ本の山

2008年08月17日 01:07

本当はできるだけ本の話以外を書きたくないのだけど、ここにしか書けないネタなので、仕方なく、忸怩たる気持ちで、泣く泣く…

お気づきの読者の方が多いだろうが、この記事のタイトルは恥ずかしい。
正直自分でも恥ずかしい。
大体、エロ本なんて言葉を聞くのは一体いつ以来だろう?
それを思うとまた、無駄に恥ずかしい。
だが、それを感動が凌駕しているのが今の状況で。

昨日、このブログに「エロ本の山」をキーワードとして一人の人が訪れた。

ヤフー検索 - エロ本の山

上のリンクを見ていただければ分かる通り、この言葉にぴったりマッチする言葉は検索の中に現れない(もしかしたら、次からこの記事がヒットするかもしれないが)
つまり、この言葉は今ネット上にそんなに明らかな形で存在しないということだ。
ちょっと大雑把に評価すると、この世に存在しない言葉だったと言ってしまうこともできる。

ということは。
検索した彼(彼女ではないと祈りたい)はネット上に、『エロ本の山という言葉』ではなく『エロ本の山そのもの』を求めていたのではないか、と推測できる。
これは感動ものではないだろうか?
少なくとも僕は感動した。

しかし、僕に感動をもたらした彼は、きっと愕然としたに違いない。
求めるものは存在しないのだ。
そして、涙にむせびながら、検索ページを二つもめくり、たまたま『エロ』なんて名前で下らないコメントがついている、たったそれだけの、この『本の山』に訪れたのだ。

で、ご存じ(かどうかは分からないが)僕のブログに彼を満足させられそうな記事などない。
「本の山」をうたいながら、本の中のそれなりの量を占めるに違いないエロ本を彼に一冊も提供できないのだ。

だからと言って、これからも彼の求めるサービスは提供できない。
僕にはエロ本のレビューなんてできないからだ。
あのエロ本はこの部分がグッとくるだとか、このエロ本はこのページだけでもとが取れるだとか、今、適当に想像で書いてるだけで恥ずかしいことこの上ない。
大体、誰が個人の性的趣向を知りたいだろう?
想像するだけで気持ち悪い。
…あ、最も大きな理由は「読まないから」だけどね。
ほ、ホントだよ?

…。
というわけで、当『本の山。』では、彼がくれた感動への感謝の意味も込めて、妥協的な対応ではあるが、以下のようにしたい。
カテゴリ『エロ本』を新設、そして、この記事『エロ本の山』をそのカテゴリで投稿する。
さらに、第二第三の『彼』を「エロ本」というタイトルのより上質な「本の山」へ導く努力をすることにする。
もちろんこの努力が十分である自信はないのだが…

エロ本


ちなみに、このブログは僕が勝手に尊敬しているブログの一つである。
滑らかで読みやすい日本語に加えて、その中身が突き抜けている。
人にウケるウケないは分からないけど、価値がある。
残念なのは、そこまで大好きなブログを、感動していたとは言え、このような記事で紹介してしまった点だろう。
ああ、残念。
ほ、ホントだよ?本当に残念がってるよ?


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