2008年03月13日 16:32
数字のセンスを身につけるために、数字をとおして「考える力」をも鍛えるのが、この上下巻の隠れた使命だったのです。
さおだけ屋と食い逃げ上巻に続く山田さんの本だ。これも楽しめました。
この本では上巻で紹介した会計的な考え方に対して、自ら疑問を投げかける。数字には便利な反面、禁じられるべき使い方がある。薬には「用法・用量を守って正しくお使い下さい」って注意書きがある。この本は、数字が苦手な人に処方された上巻の、注意書きとその説明書なんだろう。
音楽や本のランキングに代表されるような作られた数字や経済効果のような根拠のない(薄い)数字…まずは、こういった間違った数字の使い方について言及している。
用法を間違えるなよ、ほら、全然治らないでしょ?みたいな。
会計的な根拠だけを元に、計画を立てたり、効率化を追及したりすることの危うさは、薬で言えば、さしずめ用量をミスった例ってところだろうか。
効き目のある薬を飲みすぎて、異常に眠くなって、次の日の試験を寝過ごすみたいな、そんなバカバカしさがある。
他の薬の可能性もあるのに、使い方が間違っているかもしれないのに、強くこだわるのはまずいんだ。本当に治したいなら、狭い視野じゃあ、本気とは言えないんだぜ?そんなことを言っているわけだ。それを伝えるために、山田さんはいくつか工夫を凝らしている。
たとえば、二分法という便利な考え方が紹介されている。二つに分けて「どちらか?」と考えれば思考が非常に楽になる。ビジネスの要素を「社外」と「社内」に分けて分析したり。
変わった例では、ブログを書くときのネタ探し。「自分の体験」と「他者から聞いた話」のどちらのネタを使うか、と先に決めることでネタ探しが一気に楽になるんだとか。
で、「便利だぞ」と言っておいて、次の章の冒頭で、「本当に価値のある決定を探すにはこの二分法を捨てることが重要だ」と言ってみる。
ほら、山田さん、頑張ってるでしょう?
なかなかに感じのいい本でした。
僕の評価は★★★★☆(星4つ)
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さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉
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さおだけ屋と食い逃げ上巻に続く山田さんの本だ。これも楽しめました。
この本では上巻で紹介した会計的な考え方に対して、自ら疑問を投げかける。数字には便利な反面、禁じられるべき使い方がある。薬には「用法・用量を守って正しくお使い下さい」って注意書きがある。この本は、数字が苦手な人に処方された上巻の、注意書きとその説明書なんだろう。
音楽や本のランキングに代表されるような作られた数字や経済効果のような根拠のない(薄い)数字…まずは、こういった間違った数字の使い方について言及している。
用法を間違えるなよ、ほら、全然治らないでしょ?みたいな。
会計的な根拠だけを元に、計画を立てたり、効率化を追及したりすることの危うさは、薬で言えば、さしずめ用量をミスった例ってところだろうか。
効き目のある薬を飲みすぎて、異常に眠くなって、次の日の試験を寝過ごすみたいな、そんなバカバカしさがある。
他の薬の可能性もあるのに、使い方が間違っているかもしれないのに、強くこだわるのはまずいんだ。本当に治したいなら、狭い視野じゃあ、本気とは言えないんだぜ?そんなことを言っているわけだ。それを伝えるために、山田さんはいくつか工夫を凝らしている。
たとえば、二分法という便利な考え方が紹介されている。二つに分けて「どちらか?」と考えれば思考が非常に楽になる。ビジネスの要素を「社外」と「社内」に分けて分析したり。
変わった例では、ブログを書くときのネタ探し。「自分の体験」と「他者から聞いた話」のどちらのネタを使うか、と先に決めることでネタ探しが一気に楽になるんだとか。
で、「便利だぞ」と言っておいて、次の章の冒頭で、「本当に価値のある決定を探すにはこの二分法を捨てることが重要だ」と言ってみる。
ほら、山田さん、頑張ってるでしょう?
なかなかに感じのいい本でした。
僕の評価は★★★★☆(星4つ)
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アマゾンではこんな感じの評価
28個のレビューに4.5個の星(2008/3/25現在)
立派な評価ですな。
「食い逃げされても?」の上巻と下巻では、下巻の方が面白かった、とそのように書いている人がけっこういらっしゃる。時間がないなら下巻だけでも、なんて薦める人も。山田さんも、下巻だけ読んでも成立する、と言っているとか。
でも、僕の印象だと、下巻は上巻がないと成り立たない。あの前提がないと、むしろ、感じの悪い本なのではないか、と思う。
「数字」だけで動く人が批判されるのって、ある種当然じゃないですか?それを真面目に書いている下巻は、イラっとさせるところがあるように感じるわけです。今さら、小学校の先生みたいなこと言って、みたいな。でも、上巻の注意書きという位置づけなら、楽しく読めるわけです。僕は。
さてさて、多くの人はどっちの側の人なのかな?
といったところで、50000人訪問後、はじめての記事を終わります。のべ数にするとかなりの人数の人が、僕の下らない記事に目を通したんだと思うと、ちょっと考えさせられるものがありますな。
…ごめんなさい。
28個のレビューに4.5個の星(2008/3/25現在)
立派な評価ですな。
「食い逃げされても?」の上巻と下巻では、下巻の方が面白かった、とそのように書いている人がけっこういらっしゃる。時間がないなら下巻だけでも、なんて薦める人も。山田さんも、下巻だけ読んでも成立する、と言っているとか。
でも、僕の印象だと、下巻は上巻がないと成り立たない。あの前提がないと、むしろ、感じの悪い本なのではないか、と思う。
「数字」だけで動く人が批判されるのって、ある種当然じゃないですか?それを真面目に書いている下巻は、イラっとさせるところがあるように感じるわけです。今さら、小学校の先生みたいなこと言って、みたいな。でも、上巻の注意書きという位置づけなら、楽しく読めるわけです。僕は。
さてさて、多くの人はどっちの側の人なのかな?
といったところで、50000人訪問後、はじめての記事を終わります。のべ数にするとかなりの人数の人が、僕の下らない記事に目を通したんだと思うと、ちょっと考えさせられるものがありますな。
…ごめんなさい。
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コメント
さーにん | URL | -
「さおだけ屋」は面白かったですねえ。
特に、航空会社のCM「50人に1人当たる」が、実はたったの2%引きと同じ割合ってところなんか、数学的センスが皆無の私には目から鱗でした。
そのうち、こちらも読んでみますね。(もちろん上下巻セットで^^)
PS.左欄を見て、更新頻度わかりました(笑
あと、いつのまにかリンクもしてくださっていてありがとうございますm(_ _)m
私のほうも させていただいてよろしいでしょうか?
( 2008年03月29日 19:35 [編集] )
MaThy | URL | OARS9n6I
航空会社のネタは僕も気に入っております。
数字の良さを上手く伝えてくれますよね。
更新頻度に関しては、まあ、申し訳ない限りです(笑)
許可も取らずにリンクして、さらに申し訳ない感じですね。
僕のはブックマークの代わりのようなものでして。
何だか謝るまでもなく許していただけているようでよかったです。
リンクはさーにんさんのブログを汚さないようでしたら、ぺったぺった貼ってやって下さい。
便利なようにお使いいただければありがたい限りです。
( 2008年03月31日 19:04 [編集] )
さーにん | URL | -
リンクさせていただきましたm(_ _)m
( 2008年04月04日 23:52 [編集] )
MaThy | URL | -
ありがとうございますm(_ _ _ _ _ _)m
( 2008年04月06日 01:26 [編集] )
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