解釈は、記述との間で整合性がある限りにおいては自由ですが、整合性のないものは許されない文章を読むときに起こる「わかったつもり」を防ぐにはどうするべきか、ということについて書かれている。
ざっくり言ってしまうと、本の読み方入門、って感じ。
そして、良い入門書だ。
僕の中で、文章を正しく読むことはけっこう大きなテーマで、なかなか意識し続けるのは難しいのだけれど、一応努力はしている。
この本は、けっこうすんなり頭に入ってきたし、ためになった気もする。
ちょっと面白かったし。
昔、「本の読み方は自由だから」と言って憚らない友達がいた。
今も友達だったりする。
これが、とんでもない読み方をするんだ。
しかも、「読み方は自由」という、何だかイメージの良い言葉を振りかざすから扱いようがない。
小学校で確かに「読み方は人それぞれ」と習う。
たぶん、先生たちが理解していないから、子供が誤解するんだろうけど、正しくは
「正しく読んで、そこから何を考えようと自由」
って感じなんじゃないだろうか?
で、この本では、その正しさを妨げるものが何か?ということについて書いてある。
例文を使って、いかに人が浅い読み方をしているか、いかにイメージに流されて間違った解釈をするかが述べられる。
このパートが面白い。
上っ面を読んだだけでは、小学生の教科書すら正しく読めないことがあったり、勝手に持っている触りの良い知識を文章の解釈としてしまったり。
解決方法は基本的に「ミスポイントをよく理解して注意すること」
ここがもう少し身につけやすいものであったら、完璧だったのにな、と思う。
難しいんだろうけど、「○○」という言葉に注意するとか、そういうのないのかな?
そういえば、この本でははじめの方から、やたら小学校の国語の教科書が例文に選ばれている。
たぶん「小学校での国語教育が微妙だ」ってことを言いたいんだろうな、と思って読んでたら、案の定最後の方に書いてあった。
「読み方は自由」って教えるのってやっぱり無責任すぎるよね。
今回はそんな「わかったつもり」に陥ってみました(笑)
僕の評価は★★★★☆(星4つ)
「文章の書き方」に関する本は前に記事にしていて、こっちもかなりお気に入りなんで、興味のある方は、参考にしてみてください。
理科系の作文技術…日本人って国語を教えるのが下手なんだろうね。
アマゾンでの評価
はこんな感じ。
40件のレビューで星は4.5個。
良い評価の部類だろう。
軽く読んでみたところ、みんな「こいつわかったつもりだぜ?」と言われるのを恐れてか、それなりに考えて書いてある(笑)
星が少ないレビューも「なるほど」と思われる意見が多い。
特に、例文を使って読者の読み間違いを明らかにする点においてネガティブな意見が多かった印象。
そのとき、ちょっとした縛りを設けて、例文を読まされる。
そんなに精読させてくれないんだけど、そこについて、
「文章は常に精読する必要はない」という点でもって、「読み飛ばしてしまうのが、むしろ普通」
という意見や、
「記憶力が問題になる場合もありそうだ」という点でもって、「間違いは『わかったつもり』以外からも起こるだろう」
という意見があった。
何か正しい気がする。
けど、この本の趣旨を無視しているような気がする。
「精読しないといけないときに、今ミスったようなことをしないでね」という本だと思うんだ。
だから、読み間違いのパターンを浮き上がらせるために、若干の縛りを設けて、僕らに例文を読ませたんだと思うんだけど…
でも、僕が読めなかっただけで、「得意げに相手の読み間違いを指摘」しているような印象も与える本なのかもしれない。
それが読めてしまうと、きっと違う解釈ができるだろう。
今回、僕はたまたまラッキーで感じの悪さを読み落としたようだ。