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卵の緒

2008年07月20日 12:06

僕は捨て子だ。子どもはみんなそういうことを言いたがるものらしいけど、僕の場合は本当にそうだから深刻なのだ。

卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)
瀬尾 まいこ

新潮社 2007-06
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久しぶりに本を借りて読みました。
坊っちゃん文学賞大賞らしい。
軽い本で、特に読みたい本がないような時に、ちょうど良い。

二つの短めのお話が入っている本でした。
・卵の緒
・7's blood
どっちも、ほんのちょっと問題のある家庭の話。

卵の緒では、語り手の男の子(育生)の家庭は母子家庭で、しかも、育生は自分のことを捨て子かもしれないと何となく思っている。

7's bloodでは、語り手の女子高生(七子)の父親が、愛人との間に息子(七生)を残して死ぬ。
七生の母親は傷害事件を起こして刑務所に。
七子の母親はなぜか七生を引き取り、その後入院してしまう。

淡々と問題が起こって、周りの人とのつながりが、静かに語り手の問題をほぐしていく。
インパクトはないけど、悪くない。

でも、ちょっと汚い見方をするとわざとらしい。
文章からは感じられないんだけど、テーマがいかにも狙っているように見える。
そう見えてしまう辺りが、僕の汚さを如実にしているってことなのだろうけど。
個人的には、何かほかに本がある時には読まないだろうな。

僕の評価は★★★☆☆(星3つ)
僕は7's bloodの方が若干お気に入り。
特に、母親が七生を引き取った理由の辺りはきれいだったかも。

関連してそうな記事
くちぶえ番長
シュガータイム
水曜の朝、午前三時
アマゾンでの評価
16件のレビューに星が4個。
ハードの方は31件で星が4.5個。
人気のある本だと言える。

良い評価なんだろうな、と思って開いてみたら、一番はじめに目についたのが、星一個のレビューだった。
曰く、

中途半端に子供に気持ちになって書く作家は大嫌い


そういう感想は確かにありえるかもしれない。
でも、こういう感想を持つこと自体が、中途半端に子供の気持ちが分かっているつもりなんだろうな、とも思う。
「自分には分からない」って表現にならない辺りが、ある種の決め付けが前提になっていることを表している。

気にせずに他のレビューを読むと、心が暖かくなるお話だったな、ということのよう。
この感想が持てる人の方が、いろんな本を楽しめるだろうな、と思いました。
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コメント

  1. さーにん | URL | -

    おっと、この本わたくしの積ん読リストに入っています!(07年新潮の100冊なので)
    到達できるのがいつになるかは未定ですが(まだ「あ」行を読んでる^^;;)、手に取った暁にはMaThyさんの書評を思い出しつつ読みたいと思います。

  2. MaThy | URL | OARS9n6I

    積まれてますか(笑)
    積まない僕には想像するしかないですが、たくさん新しい本がある景色も良いかもしれませんね。

    読まれる際は、僕の駄文など思い出さずに、本の世界に没頭されることを祈っております。

  3. 樽井 | URL | -

    意外なことに

     意外なことに、自分は結構この作品好きだったりします。というよりは、この作者の作品が、妙に気にいってたりします。どこかずれていて、狙っているのかなぁとも思わないでもないんだけれど、この変さ具合がいい感じであっているのかも知れません。
     トラバもはっておきますね。

  4. MaThy | URL | OARS9n6I

    それにしても、読んでる本がかぶりますね。
    タイムリーでない感じもかぶっていると言えるかもしれませんね(笑)
    僕としましては嬉しい限りです。

    意外というよりは、樽井さんはいかにも好きそうだ、という印象です。

    楽しめる本が多いというのは、間違いなく幸せなことですよね。
    樽井さんは僕なんかよりも幸せそうだと、よく思います。
    僕ももっと本を楽しめたら、今より明るい人間になっていたに違いないのですが…
    残念でなりません。

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