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七回死んだ男

2007年06月18日 04:57

お判りだろうか。つまり同じ日が何度も繰り返されるのである。

七回死んだ男 (講談社文庫)七回死んだ男 (講談社文庫)
西澤 保彦

講談社 1998-10
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西澤さんの本。
けっこう前に読んで、記事にするのを忘れていた。
西澤さんのベストといえばこの本、という評価だと思う。
実際、僕も大好きな本です。

主人公の久太郎はある『体質』を持っている。
突然、ある日が9回繰り返されるというものだ。
自分が意識するわけでなく、突然ある日が繰り返されはじめ、そしてそれが9回繰り返された後、元の時間の流れに戻る。
時間の"反復落とし穴"に落ちてしまうという『体質』
これを『体質』って言葉で表せるのが西澤さんの凄いところ(笑)

この9回の間は久太郎が何をしようと、最終回以外はリセットされる。
つまり、元の時間の流れに戻る直前の一回だけが現実に反映される。
当然のように、一度反復落とし穴にはまってしまったら、ある一日を繰り返しながらいろいろ試してみることになる。
一番良い結果になる行動を、最終回の日に繰り返せば、それで思いどおりの結果が得られる。

そして、ある日が繰り返されることになる。
なかなか不穏な空気が漂う日。
財産の配分を書いた遺言状で遊ぶ祖父と、それに目の色を変える親族たち。
やっぱりお前にたくさんあげようかな?いや、やっぱり…
親族たちは必死にご機嫌取り。
繰り返されるのは、そんなピリピリした日。
そして繰り返しの2回目、突然祖父が死ぬ。
自分が何もしなければ、1回目と結果が変わらないはずのその日に。

久太郎はその原因を考える。
自分のどの行動が、その日を劇的に変えることになったのか?
反復のたびに少しずつ明らかになる、周りの人たちの行動。
一つずつ可能性をあたっていくが、何を試しても、祖父死亡エンドに収束していく…
結局、久太郎は祖父の死を防げるのか?
そして、全てが終わった後に残るモヤモヤの正体は?

僕の評価は★★★★★(星5つ)
文句ない。
こんなにすっきりできる本なんてそんなにないだろう。
ストレスなく読める文章と、その中にはさまれるユーモアも文句なし。

関連記事(本の山一押しの長編たち)
オーデュボンの祈り
木曜組曲
扉は閉ざされたまま
アマゾンでの評価はこんな感じ。
20個のレビューで星が4.5個。
いい感じ。
っていうか、星が3つ以下のレビューがないじゃない。

SF的な設定にロジカルな内容、というのが強調されているようだ。
あまり強調しすぎるところでもない気もするんだけど…。
一番面白い部分は書いてしまうとネタばれになるというジレンマから、他に書くことがないだけかもしれない。

いいレビューだなぁ、と思ったものは若干ネタばれだったりして、紹介できず。
難しいところだ。
僕のレビューを読ませた後なんだけど、他の人の話を聞くまえに読んで欲しい本かも。

たくさんの人がこの本を読んで、日本が西澤さんのマニアだらけになってしまえばいいのに。
そんな下らないことを思いました。

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コメント

  1. | |

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  2. ももっち | URL | -

    はじめまして。初めてコメントします。
    「時間もの」でしかも「ミステリ」ってあまりない区分ですよね。
    西澤さんの変わった設定だけど論理的なミステリ、すごく好きです。
    ・・・かと思ったらエロい設定(両性具有迷宮だっけ?)もあったりすごく暗い(依存とか)作品もあったり、なんだか幅広いですよね。

  3. MaThy | URL | OARS9n6I

    はじめまして。
    コメントありがとうございます。
    そして、はじめましてで、長らく放置してしまい申し訳ありません。

    そうですね。
    西澤さんの本は幅広いですよね。
    だけど、僕はその中で、変わった設定をフルに使った論理的なお話が好きです。
    毎回、感動します。

    基本的に西澤さんの本はエロいですね。
    どの話にもまぎれてくると言いますか。
    そんなところも嫌いじゃなかったりします。

  4. kova | URL | -

    こんにちは.
    この本,前から気になっているんですよね.
    見つけたら読んでみます.

  5. MaThy | URL | OARS9n6I

    kovaさん

    こんにちは。
    マジすか。
    僕としては、是非読んで頂きたい本の一つで、期待してしまいます。
    …もし面白くなかったらすみません(笑)

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